一回転|くるりと再会
高校生の頃、くるりという京都出身のロックバンドが好きだった。
もじゃもじゃの髪の毛に黒縁眼鏡というボーカル・岸田繁の出で立ちからして、陽キャになれない自分をそっと励ましてくれるようなバンドだった。
ただ、私はおよそ5年周期で音楽の志向が変わる。
二十代前半は、ミニマリズムの現代音楽家であるスティーヴ・ライヒばかり聴いていた時期で、十代後半の象徴だったくるりからも気持ちが離れていった。
しかし、(マイ)ブームは循環する!
その後も今に至るまでふらふらといろんな音楽を聴いてきたが、最近は改めてくるりを繰り返し聴いている。
過去を思い出して懐かしいというより、私というリスナーがたどった旅とくるりというバンドが経てきた旅がある地点で重なったような、新鮮な感覚だ。
相変わらず誠実な音楽をやっているバンドだなあと思う。
そして、私も自分なりに頑張ってきたんだぜと語り掛けたくなる。
そんな気持ちを心の中で交わすことのできる、数少ないバンドだ。
【スタッフ あきら】
2025/07/09
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